私の大好きな彼らは幸せでいるだろうか...

改めて書くことでもないが、完全に私の感想で特定の誰かを否定したりするつもりは全くない。

今回の騒動は根幹をさかのぼればそれぞれに理屈があって、両者に言い分はあるのだろう。ただしかし、一方が圧倒的に強大で、圧倒的に策謀に長けていた。

様々に報道されていることにそれぞれ正しい部分があったとして、全員の行動を俯瞰してみると「そこでかけちがったかー」となるけど、その時点ではそんなこと見えてるわけはないので一連の行動に誰かが責任があるとも思えない。 もちろんわたしの見聞きした情報が全てでもないし、全部が本当だと思ってもいない。

今更の情報だが事務所公式では、「独立について協議中」「メンバーより話をさせていただく」の二回しか情報を出していない。これまでもまともな公式発表なんてするわけはなくいろいろなことをスルーしてきたのだから、公式コメントなんてないくらいで当たり前だと新参者の私ですらおもっている。

そう、本来の事務所はこんな風に外野の報道なんて気にせずに自らの主張を秘密裏に通すことが得意なはずだ。それをふまえて騒ぎになったからと言う妙な理由での事務所発表の早さといい、事務所関係者からの様々な情報が出てきていることといい、意図的な情報操作としか思えない報道が続いている*1ことといい、あえて表舞台で何かをしたかったという恣意性を読みとるのはそう難しいことではないはずだ。

なぜ、このタイミングでSMAPの「メンバーのみ」が「自身の冠番組」で「謝罪」を「急遽予定を変更」してまで、それも「生放送で」しなければならなかったのだろう。*2

そもそも誰に謝るというのだ?百歩譲って存続を願うたくさんの声に対する感謝ならまだわかる。でも彼らは、「いろんなことが見えていなかった。迷惑をかけた。」と自らの非を責め、「誰か」に謝罪するのだ。全く納得していない憔悴しきった絶望した顔で。

事務所の本来のスタンスであれば、内部で解決した内容について全報道に対し沈黙し、もしくは文書での当たり障りのないコメントのみをだし、なにもなかったように活動を継続するはずである。私たちもしれっとした顔でメンバーがでてきて、人騒がせだなといいながら終わることをどこかで望んでいた。だからこそSMAPファンは外野の情報は情報として中居の言葉を待つと決めたのだろう。*3

だが今回はちがった。ファン宛ですらない「誰か」宛の謝罪を見せ物のような舞台を設定されやらされた。事前に号外としか言いようのないFAXすらばらまかれてまで。

そもそも彼らがなにをした?報道が一部事実であると仮定しても、ありたいていに言えば窓際族*4の転職活動*5で、それもかけてもらった費用分を何十倍にもした収益を十二分にもたらした上でだ。また、かれらは定期的に契約を結んでいるわけであるから、そもそも事務所側に契約更新をしない権利があるのと同様に彼らにもより条件がよいところと契約をする権利が認められている。 どこを切り取っても、一般社会で考えると当然の権利を現在の状況に対して当然に行使しようとしただけ以上のことには思えない。

事務所の中でも別格とか開拓者とかいろいろいわれるが、彼らは望んで新しい道を開いたわけじゃない。デビューしても売れないからって茨の藪の中でとげに刺さりながら前に進んだ結果が新しい道になっただけではないか。

これは世に言う「制裁」であり、同時に意に添わない行動をしたときにどうなるのかを全所属タレント及び、脱退し新しい名前でエンターテイメントビジネスに参加している者達に見せしめることがねらいだったのではないだろうかとすら邪推してしまいそうになる。

私は正直SMAPファンではない。 故に今回の騒動に対する熱量も、渦中のSMAPに対する熱量もSMAPファンとは比べものにならない位低い。普通のごく普通の特に普段SMAPなんて気にもしていない人たち*6と何らかわりがない。

それでも私はこの報道に心を痛める。

なぜならば「私の応援する彼ら」はきっとこの騒動を受けて、強く心に刻むのだ。

「たとえ仮に出て行きなさいと言われても真に受けてはいけない。」「逆らってはいけない」「自分の頭で考えるな。言われたとおりにするのだ」と。

そんなこと思ってほしくないと私たちにできる事務所への対抗手段を考えてみたところで、株式会社ではあるけど、非上場で内部の人間が全ての株をもっているため、株価を下げるなんてダメージはそもそもあの会社には起きえない。事務所全体に対する不買運動という作戦もあるが、SMAPに対する不買運動なんて起きた日には女帝がほくそ笑むだけだし、それ以外のグループに対する不買運動なんて・・・考えただけでもできるわけがない。そして事務所はそれをわかっている。

なぜなら、あるグループはメンバーが4人になってようやくのチャンスをつかんだ1枚をリリースする年であり、あるグループはいままでエリートといわれながらもなかなか伸び悩んだ上でようやくつかんだ活躍の光が見えた年であり、これからメンバーが減るという苦難を迎えるグループも、アニバーサリーイヤーを越え新たな一年を踏み出したグループも、アニバーサリーイヤーを迎えるグループもいるのだ。

それぞれのグループを応援している私たちが応援している彼らに何ら非がないのに事務所への抗議の為に応援している彼らを傷つけ、活動の場を減らしてしまう不買活動なんてできるはずがない。

なにもできることはないけど、私たちに幸せをくれる彼らが、彼ら自身の幸せをつかんでほしいと強く願っている。

アイドルである故に、パフォーマンスだけではなく彼ら自身が商品になってしまう故に、一部行動が制限されてしまったり、プライベートを詮索されてしまうことも実際にはある。それをしているのは矛盾するようだが応援している私たちだ。

それでもやはり彼らには幸せでいてほしい。操り人形ではなく、自ら考え、やりたいことをやってほしい。そしてそれを私はみたいのだ。

故に私はこの一連の流れを受けて非常に憂う。

私の大好きな彼らは幸せでいるだろうかと

*1:これを書いている今も引き続き

*2:世間を騒がせた責任なら経営者が公式に謝罪すべきだ

*3:今まで繰り返されていた独立話はこんな感じでおわっていたのだろう

*4:活躍してないってことでなく、別の部屋、領域で仕事をしているの意味で

*5:もしくはのれんわけ調整

*6:今回憤っているのはけっこうこの層